
グラウンドゼロスの事件から9年後。とある病院で昏睡状態から目覚め、イシュメールという包帯男に助けられながら、突如襲撃される病院を脱出する。道中助けに来たオセロットから、これまでに起きたことについて説明されつつ、新たなにヴェノム・スネークとして任務をこなしていくことを告げられる。
【どんなゲーム?】

GZよりも約200倍広い舞台で潜入任務を遂行していく。敵兵士の確保や武器の開発をしながらスネークを強化していき、マザーベースを拠点にアフガニスタンや南アフリカの現地に潜入して、ミッションをこなしていく。またバディーという馬や犬の助けも借りることができるので、より自由度の高いステルスアクションが可能となった。
【良かったところ】

- ネイティブ1080p/60fpsをコンシューマーで対応したこと。
技術的な話になるがこれに関しては一番嬉しかった。解像度かフレームレートをどちらを優先するかによってグラフィックが決まってくる。内部解像度を減らして60fpsにするか、フルHDで30fpsのゲームにするのが多い中、ここに力を入れて最適化したことは大変喜ばしいことだと思う。
- オープンワールドでステルスゲームという楽しさ
前作のGZ同様自由に潜入することができる。今回は馬や車両で移動して拠点に向かいミッションをこなしていくので、戦略の幅が広がったと思う。
更に敵兵士の確保や武器の開発によってスネークやマザーベースを強化することによって、より潜入しやすくなるところがよかった。
【気になったところ】

- 未完成ストーリー
第二章からの失速が凄まじく、またイーライたちのその後が全く描かれていないなど明らかに未完成であるような感じが否めない。
- オープンワールドとステルスゲームの相性
そもそもステルスゲームとオープンワールドとの相性が単純に悪い。オープンワールドにすることによって新たな面白さがあったのは確かだが、同時に発売前からの懸念点も多く存在した。
拠点まで移動してから潜入するのが基本になっているので、大半が移動がメインになることも多かった。
また移動する際に使わないマップは潜入任務において必要性を感じづらいので、正直ここまで広くする意味はなかったと思う。
個人的にGZに出てきたブラックサイトのようなステージをさらに密度を高めに作って、20個や30個作ったほうが、ステルスゲームとしては良かったのかなと思う。
- 殺傷武器の必要性
今作は武器の種類が非常に多く、特に殺傷武器の数が半分以上を占めるのだが、肝心の使用する場所がほぼない。メタルギアの性質上敵をキルをすることはマイナス評価なので、正直使いづらい。
非殺傷武器や非殺傷装備品、ネタ武器を作ってほしかったと思う。
- 被弾数という評価
発売前に自由潜入の紹介映像で突撃スタイル的なプレイを紹介してたのに、この評価はよくわからない。被弾数ではなくノーダメージボーナスで加点方式で評価すればよかったのではないかと思う。
【総評・まとめ】

オープンワールドでステルスゲームはなかなか新しい挑戦であったし、今までのシリーズにはない形で自由に戦略を立てながら潜入任務ができたのは大変良かったしとても面白く楽しかった。
しかしその反面ステルスゲームとオープンワールドの相性の悪さが目立ってしまったことは否定できない。
また2015年に起きたコナミ騒動により、開発中のコジプロが急遽解散するという事態が発生するなど、発売前から不穏な空気が出ており結果として未完成かつ中途半端で消化不良な感じの作品となってしまった今作。このような形でメタルギアの物語に幕を閉じると思うと非常に残念で悲しい形となってしまった。
初見プレイは十分すぎるくらい楽しめるので是非遊んでみてほしい。
コメント